PHILOSOPHY 企業理念
株式会社EDIMASS
「ESSENTIAL FORCE言語化 経営支援」の運営会社。
2015年2月に創業し、2021年8月に法人化した。
PURPOSE
株式会社EDIMASSの存在理由
WELL-BEING
OUR'S
誰ひとり取り残されない
共生幸福社会の実現
MISSION
株式会社EDIMASSの独自の目標
VALUE
VISUALIZATION
独自の価値を可視化する
言語化・物語化
PRINCIPLES FOR MISSION
独自の目標を達成するための行動規範
ELABORATE
COLLABORATION
「寄り添う/意を汲む/
見つけ出す/切り拓く」協働
VISION
株式会社EDIMASSの高次の目標
HIGHER
CULTURE
誰もが躍動できる
高次文化の醸成
PRINCIPLES FOR VISION
高次の目標を達成するための行動規範
HIGHER
ENVIRONMENTS
個性を尊重し合い、
高め合える環境を作りつづける
HIGHER IMPLEMENTS
誠心誠意、
独自の道具を磨きつづけ、役立てる
言語化を使命とする原点は、世界中を放浪していた若き日に
「言語化」の効能に目覚めたのも、「物語化」する効果を知ったのも、わたしが2016年の春から取材と執筆を続けている雑誌連載を通してです。
サッカー専門誌に寄稿しているその連載では、独自の価値を持っているのに、マイノリティゆえに脚光を浴びにくい、貴重な挑戦や取り組みを紹介しています。
世間一般には知られていないマイノリティの方々の、未来を切り拓いていこうとする、もっともっと知られてほしい挑戦や取り組みばかりです。
毎回、長時間のインタビューをお願いしています。
理由はいくつかありますが、何よりも挑戦や取り組みの本質に迫り、独自の価値をより多くの読者に伝えていくためです。
挑戦や取り組みの本質を捉えるために、大切にしているのが質問と聞き取りです。
丹念な質問と、粘り強い聞き取りを叶えるべく、インタビューのための時間を長めに確保させていただきます。
「言語化」という言葉自体は連載開始以前から使っていましたが、きちんと定義していたわけではありません。
それでも手間暇をかけた取材を積み重ねていくうちに、言語化の深みというものを問答の手応えとして認識するようになりました。
言語化とは、それまで言葉にできていなかった頭や心の働きを、最適な言葉にして表現していくことです。
的確に表現するためには、思考を深めていかなければなりません。それまで言葉にできていなかったのは、理由があるからです。
最大の理由は、思考を深めていくこと自体が、そう簡単にはできないからでしょう。
言語化には、思考を深めていくプロセスが不可欠であり、その過程で得られる効能がいくつもあると、多くのインタビューを通して知りました。
徐々に浮かび上がってきたのは、「本質を捉える」「望ましい行動を強化する」「頭の中を整理整頓する」という言語化の主要な効能です。
01.「本質を捉える」言語化
自分自身の経験を、的確に言語化するのは、おそらく誰にとっても難しいことです。
たとえば映画を観て、心を打たれたとします。
「感動した」
「面白かった」
こうした感想は誰にでも言えます。
誰にでも言えるのですから、ある意味では「本質的ではない」ということです。
本質を捉える言語化とは、あなたがその映画のどこにどう感動したのか、自分自身を掘り下げていく試みであり、努力にほかなりません。
どのシーンに、どのセリフに、どのような展開に、どのように心が揺さぶられたのか。心が大きく動いたのは、なぜなのか――。
映画に限らず、心の動きを「なぜなのか」まで掘り下げられたら、本質にかなり迫っているはずです。
自分は何に感動しているのか。
自分は何者なのか、という本質です。
あなたにも、こんな経験がありませんか。
感動の理由を文章にして綴ろうとすると、途端に筆が止まってしまう。
言語化するためには、思考を深めていかなければならないからです。
独りで思考を深めていくのは簡単ではありません。
自問自答しながら自分を客観視する頭の働かせ方が求められますし、的確に表現するためには十分な語彙力を備えていなければなりません。
深く考えるのは面倒なので「感動した」「面白かった」「楽しかった」止まりで、ほったらかしにしてしまう。
そこで思考を止めずに深めていけば、感動したその経験を唯一無二のものにもできるはずなのです。
マイノリティの方々の連載を続けていくうちに、気づかされました。
インタビューの時間を十分確保し、一定以上の語彙力を備えた、丹念に質問を重ね、粘り強く聞き取れる対話の相手がいるだけで、
思考を深めていくのが、ずいぶん容易になるようだと。
心が大きく動いた経験を「なぜなのか」まで掘り下げる言語化を続けていくと、自分が何者なのか、少しずつわかります。
やがて自分以外のいろんな人との違いを、表現できるようにもなるでしょう。
そうした違いの集合体があなたの個性であり、独自の価値です。
独自の価値を含んでいるのが本質ですから、言語化に取り組めば自分自身の本質を少しずつでも捉えていけるということです。
02.「望ましい行動を強化する」言語化
インタビュー中、思考を深めるための質問をきっかけとして、バラバラだった点と点が線となって繋がる瞬間も訪れます。
たいていは「WHY」の問いを重ねているときです。
あなたが大きな目標を掲げているとします。
なぜ、その目標を掲げているのでしょうか?
何のために?
西洋には「雄弁は銀、沈黙は金」ということわざがあるそうです。
黙っていることが最上の分別だ。沈黙は雄弁に優る、という意味らしいです。
連載の取材を重ねていくうちに気づかされました。
このことわざとは別の意味で「Silence is Gold」なのだと。
WHYの質問をいくつも重ねると、返答に詰まりがちになります。
思考をずっと奥の方まで深めていかなければならないからです。
返答に窮し、沈黙を迎える場合もあります。
そういう時はこちらも黙って、次の言葉を急かさずに待ちます。
沈黙には千金の価値があるからです。
多くの場合、沈黙に続いて、気づきが得られます。たとえば――。
目標の元にある「原点」を思い出す。
目標の先にある「目的」が見えてくる。
バラバラだった点と点が、線となって繋がりました。
今では沈黙の価値をよく知っているので、長時間のインタビューをお願いしている、とも言えます。
目標の元に「原点」があり、目標の先には「目的」がある。
「原点」を別の言葉に置き換えると「初心」です。
初心という言葉を噛み砕けば、「志」であったり「願い」であったり「誓い」であったりするわけです。
初心忘るべからず、と言われます。
物事を始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならない。これが本来の意味のようですが、少し違った受け取り方もできます。
大きな目標へと向かっていくプロセスで、たとえ苦難や試練にさらされたとしても、
「最初の純粋で真剣な思い」である初心が踏ん張るための強い支えとなってくれる。
そうだとしたら目標と原点を線で結んでおく価値は、決して小さくないでしょう。
一方の「目的」は、目標に強い意味を持たせます。
弊社の目標は「独自の価値を可視化する言語化・物語化」です。
弊社の目的は「誰ひとり取り残されない共生幸福社会の実現」です。
目的のための目標ですから、関係はこうなります。
共生幸福社会を実現するための言語化・物語化――。
このように線で結んでおけば、取り組む意味がより明瞭になります。日々のモチベーションもより高まります。
目標を達成するためには、日々の行動が大切です。
「目的――目標――原点」を線で繋げる言語化を進めておくと、日々の望ましい行動が強化される。
そんな効能も言語化にはあるはずです。
03.「頭の中を整理整頓する」言語化
取材中や取材後に、よくこう言っていただけます。
「質問にお答えしているうちに、頭の中が整理できました」
整理できたのは「関係」ではないでしょうか。たとえば――。
あなたの「目的・目標・原点」の関係を、自分以外の多くの人に伝わるように説明するには、筋道を立てて話をしなければなりません。
筋道を立てるとは、頭で理解できるように話を整理したうえで、順序立てて示していくことです。
とりわけ正当で共感できる理由や根拠が説得力を持たせます。
言語化のプロセスで、なぜなのか、頭を働かせて筋道を立てようと努めるからこそ、物事の因果を含めた関係がはっきりしてくるのでしょう。
頭の中の整理によるこうした関係性の構造化も、言語化の大きな効能です。
2014年までの15年間、わたしは海外サッカー専門誌を作る仕事に携わりました。最後の5年間は編集長を任されました。
サッカーが好きだから。
編集や執筆が得意だから。
スポーツや運動は、より良い社会を、より良い世界をつくっていくために必要なものだと信じているから。
長年、海外サッカー誌の制作に従事した大きな理由は、この3つでした。
ところが当時は、理由同士の関係性をうまく言語化できないままでした。
この3つがバラバラの動機となって、混在していたのです。
過去を振り返りながら関係を整理すると、こうなります。
「より良い社会や世界をつくっていく」のが目的で、「より良い社会や世界をつくりたい」という思いが志であり初心であり原点です。
目的に近づいていくための手段として、「より良い社会や世界をつくっていくために必要だと信じるスポーツや運動のなかでも、
個人的に思い入れがある、より多くの人を魅了でき、より多くの人の心を動かせると信じるサッカー」を選んでいました。
「自分の編集力や執筆力を最大限発揮して、良い雑誌を作る」のが目標でした。
2015年に個人事業主として独立したのは「良い雑誌を作る」という目標と、
「より良い社会や世界をつくりたい」という原点のズレ、
あるいは「良い雑誌」という目標と「より良い社会や世界」という目的とのズレが拡大していた結果でもあったのでしょう。
もっと早く関係性を言語化できていたら、もっと早くズレに気づいていたはずです。
社会に出て、最初に選んだ仕事は新聞記者でした。
若いなりに自分の意思で選んだその仕事をわずか3年半で辞めたのは、強く自覚したからです。
自分には物事の価値をはかる力が足りないと。
世界や社会の仕組みや、その力学がよくわからない。
生命のメカニズムも、人間の行動原理や心理もよくわからない。
宇宙や自然の摂理のなかで、世界や社会や人間がどう変わってきたかもわからない。
文化や土壌の重要性はまだ認識すらしていない。
当時の教育プログラムを通して与えられた、物の見方を疑おうともしていない。
未熟な若者だった当時の自分なりに、起こった現象を解釈するための仮説や価値観は備えていたはずですが、いずれにしても強い芯がない。
だから警察の取材をしていても、行政の話を聞いていても、街ネタを拾っていても、価値をうまくはかれている自信が持てないままでした。
物の見方のベースがある程度固まってからも、学びや成長に終わりはない。そんな真理すら、わかっていませんでした。
警察の取材は苦手でしたが、街ネタの取材には熱心だったと記憶しています。
当時の自分なりに精一杯、現場を見て、当事者の話を聞こうとしていたはずです。
しかし、いかんせん物事の価値をはかる、フィルターとしての自分自身の限界を自覚していたので、
このままでは良い記事など書けるはずがないと、早めに踏ん切りをつけました。
26歳で新聞記者を辞めてからは、1年間、世界中を放浪しました。
「わたしたちはどこから来て、どこへ行くのか――」。
答えなど知りようのないそんな疑問を筆頭に、果てしない問いを抱えながらの、あてのない旅でした。
長く日本を離れていると、それまで当たり前だった多くのことが、当たり前ではなくなります。
ある国では、列車が定刻通りに運行しないのが普通でした。
ある国では、泊まっていた安宿で、外出中に果物やパンの買い置きがなくなりました。
ある国では、路線バスの車中で、強盗に遭いました。
ある国では、夜中に銃声らしき音を聞きました。
噛み合わない会話もありました。語学力不足のせいではなかったでしょう。さまざまな異文化の中で、異なる世界観や人生観を肌で感じる日々でした。
素晴らしい出会いもたくさんありました。
広い世界にはこんな生き方もあるのかと目を見開き、縛られていた何かから解き放たれ、自由になっていく感覚すら、何度も味わいました。
アメリカを皮切りに、ヨーロッパへ渡り、アフリカや南米諸国も訪れました。
いろんな国を歩き回り、さまざまな出自やバックグラウンドを持った人々とコミュニケーションを取りました。
そんな旅の途中、ある日を境に、思いがけない変化が起きました。
自分自身のアイデンティティを強烈に実感したのです。
阪神淡路で起こった大震災は、旅の途中にトルコで知りました。
年末にイタリアのベネツィアからギリシャの運河を経由するフェリーでトルコのイズミルへ渡り、そこで新年を迎えてからアンカラへ移動すると、アンカラ発の長距離バスでブルサという都市へ向かっていた日のことでした。
長距離バスの車内放送では、ラジオのニュースが流れています。トルコ語なのでまったく理解できません。
それなのに内容が気になりました。「ジャポン」「コーベ」「オオサカ」と聞こえる言葉を、アナウンサーが繰り返していたからです。
ブルサには18時過ぎに着きました。
バスを降りると現地の人から、お前は日本人かと、何度も声を掛けられます。
身振り手振りでこちらを気の毒がっているのも、おそらく励まそうとしてくれているのも、わかります。ただ、なぜなのかは、わかりません。
こちらが不可解な表情をしていたからでしょう。
あご髭を長く伸ばしたお年寄りが、次のようなジェスチャーで教えようとしてくれます。
左右に広げた両手の拳を、勢いよく衝突させて、そのまま上に跳ね上げる。
どうやら大変な何かが起きたようだ。
当時は、まだインターネットが普及しておらず、スマホは存在すらしていませんでした。
不安を抱えたまま安宿で一夜を明かし、翌朝トルコ語の新聞を買い求め、1面を埋め尽くす火の海や崩れる高速道路の写真に息を飲みます。
言葉を失い、自分の足で地面に立っている感覚も失いました。
雪の舞い散るなか、早足で国際電話のできる場所を探し回り、しかしなかなか見付けられず、異国の坂道を独りで上りながら込み上げてきたのは涙でした。
トルコのブルサというたまたま訪れた場所で、現地の多くの人が見知らぬ日本人を励まそうとしてくれていたのは、きっとわたしが被災した国の象徴のような存在となっていたからです。
自分は日本人なのだ。
日本を遠く離れた異国で、生まれて初めて、日本人としてのはっきりとした自覚を持ちました。
それからです。
物事の価値を正しくはかれる人になりたいという切実な願いに、「自分の国を良い国にしていきたいから」という明確な理由が加わりました。
自分の国を良い国にしていきたい。
丸々1年続けた旅が8カ月か9カ月を過ぎた頃、そう誓ったのが、今日に至る原点なのでしょう。
旅をしている間は、毎日、日記を書きました。とうてい読み返そうという気にならないぐらい、1年間で膨大な分量になりました。
いま振り返れば、見知らぬ国や土地でひたすらカルチャーショックの洗礼を受けながら、自分自身と日々向き合い、当時の自分なりに思考を深める言語化を続けていたのだと思います。
時代はこの数年で大きく変わりました。
地球環境を大切にしながら、より良い未来に繋がる価値を社会にもたらせる企業が、よりいっそう顧客から求められ、人材市場からも支持される新たな時代が、すでに訪れているのではないでしょうか。
働き方や暮らし方を大きく変えたコロナ禍を経て、満を持して変化を起こそうとしている企業も少なくないでしょう。
言語化が十分に進んでいないせいで、真価を発揮できずにいる企業が、この国には少なからず存在しているのではないか。
自らを過小評価している企業の言語化・物語化を進め、顧客や消費者に真価を伝えていけば、値打ちを変えられる。
値打ちを変える取り組みを継続していけば、この国に眠っている大きなポテンシャルを解き放てる。
そう信じ、独自の言語化・物語化に尽力していこうと、2021年の法人化を決めました。
自分の国を良い国にしていきたい。
すべての原点となったこの思いを大切にしながら、弊社は弊社独自の目標である「言語化・物語化」に全力で取り組んでまいります。
豊かな文化の醸成にも言語化・物語化を役立てたい
企業文化を強く意識しはじめたのは、海外サッカー専門誌の編集長を務めるようになってからです。
良い雑誌を作りつづけるために、どうすればチーム力を最大化できるのか。
当時の編集部は10数人という規模でしたが、それでも土壌を耕すのは大変でした。
出版社を離れて独立してからは、人材育成の土壌となるカルチャーをとても大切にしているスポーツチームと出会います。
東京大学のアメリカンフットボール部です。
2019年の春からおよそ10カ月、密着取材を許されました。
東大アメフト部は本気で、大学日本一という目標を掲げています。
その達成がどれだけ至難か、密着取材を続けるうちに思い知らされました。
先行する私学の強豪が、いくつも立ちはだかっているからです。
私学強豪のアメフト部は、いわばスポーツエリートたちの集まりです。
スポーツ推薦制度があり、付属校のアメフト部からも継続的に素質のある人材が入部してきます。
強化のための施設も、とりわけ名門校は充実しています。
かたや東大のアメフト部員は、それこそ素人集団です。高校までの競技経験者は、片手で数えられるほどしか入部してきません。付属校もありません。
東大でアメフトに打ち込むためには、最難関の入試を突破しなければならないのです。
施設も、私学強豪と比べれば見劣りが否めません。
大学日本一は、いつ叶うとも知れない果てしない目標です。
それなのになぜ、本気で大学日本一を目指しているのでしょうか。
理由のひとつは競技がアメフトだからです。
勝負を左右する要素のなかで、野球やサッカーと比べればスキルの比重が低く、フィジカルや戦略/戦術の比重が高いのがアメフトです。
大学生の部活動ですから実質的な活動期間は3年半ほどしかないですが、フィジカルの強化はスキルの習熟と比べれば時間がかかりません。
戦略/戦術は東大生の得意とするところです。
それゆえ大学からアメフトを始める部員が大半を占めていても、私学強豪と渡り合える可能性は野球やサッカーと比べればはるかに高い、というわけです。
東大アメフト部を率いるヘッドコーチは、部員同士が日頃から切磋琢磨できる学生主体のカルチャー作りをとても大切にしています。
東大が大学日本一に輝くためには、下位リーグへの降格を毎年回避しながら、それこそ千載一遇のチャンスを物にしなければなりません。
学生スポーツですから部員は毎年入れ替わります。
部全体の力を底上げしながら、コンスタントに競争力を維持するために、部内で自然と切磋琢磨できる文化の醸成に重きを置いているのです。
文化という土壌が大切なのは、企業や社会も同じです。
アメフトは役割が多岐に渡るので、いろんな特性を活かせる競技です。
個々の力はもちろん、組織力も重要です。企業や社会も同じでしょう。
さまざまな人材が活躍できて、効果的に組織やチームが機能している企業の体質は強靱でしょうし、多様な人々が認め合い、高め合える社会はそれだけ豊かなのだと思います。
弊社が掲げているのは「誰もが躍動できる高次文化の醸成」というビジョンです。
弊社のパーパスである「共生幸福社会」を実現していくためには、誰もが躍動できる土壌が不可欠であり、そうした豊かな文化の醸成に弊社のミッションである「言語化・物語化」を役立てられるという強い信念を持っています。
信念の源にあるのは、多様な人々がそれぞれの違いを認め合える寛容な世界へ、言語化・物語化によってより多くの価値を可視化していきたいという願いです。
物語化には言語化とは違った効果が期待できる
東大アメフト部の取り組みは、物語化・書籍化する前提で、密着取材を始めました。
物語化は言語化の延長線上にあるものです。
言語化とは、たとえば自分がどんな価値観を持っていて、これからどうしていきたいか、どうしていくべきか、
そのためにどのような行動が必要かを、可能な限り文章にして表現していくことです。
自分以外の多くの人が理解できるように、取り組みの意義であったり、核にある信念であったり、
見据えている未来像であったりを伝えるためには、筋道を立てて話をしなければなりません。
文章にするのは、きちんと筋道が立っているかどうかが、わかりやすくなるからです。
筋道を立てて、「己」を知り、未来を見据え、行動を決める。
そうした言語化を進めていく過程で、無秩序だった思考自体が整理されます。
整理されている思考なので、「自分以外の多くの人」に伝えやすくなっています。
直前のくだりの「己」は「自社の製品やサービスの価値や魅力」という表現に、「自分以外の多くの人」は「多くのお客様」という表現にも置き換えられます。
適切に言語化を進めていけば、自社の価値や魅力を伝えやすくなるということです。
頭で理解しやすくなる言語化を進めた上で、伝えたい価値や魅力を物語化して伝えると、また違った効果が期待できます。
読み手の心が動きやすくなる、という大きな効果です。
心を動かされる物語には、大なり小なり共通した要素があります。
以下の文章にその要素のいくつかを盛り込んでみます。
主人公が苦境に追い込まれ、心が折れかける。どん底まで突き落とされて、悲しみに沈む。
それでも師の教え、仲間の支え、友愛などにも助けられ、奮起して、這い上がり、立ち向かう。
大きな試練を乗り越え、事を成し遂げる。
最後まで諦めない不屈の精神は、読み手に勇気をもたらし、希望の灯をともす。
さて、この文章に、あなたの心は動かされたでしょうか。
価値を抽象化した「奮起」「不屈」「勇気」「希望」などの概念は、説明には向いています。
しかし、概念は頭で理解するものですから、概念だらけの文章では、心は動きません。
心を大きく動かすには、別の回路に働き掛ける工夫が必要です。
映画でも小説でもノンフィクション作品でも、物語であれば何でもいいですが、
観たり聞いたり読んだりしながら思わず涙がこぼれているとき、頭で思考しているでしょうか。
理屈抜きで、胸の奥のほうから、わけもわからず、強い感情が湧き上がってきませんか。
感情に働き掛ける物語の力を知ったのも、マイノリティの方々の唯一無二のストーリーを文章にして綴る、例の雑誌連載を通してです。
きちんと筋道を立てて挑戦や取り組みへの理解を深めてもらいながら、印象的なシーンやセリフを盛り込み、感情の回路にも働き掛けます。
重要なのは具体と抽象のバランスです。
抽象概念であるたとえば「愛」という言葉はできるだけ使わず、具体的なシーンやセリフで構成するエピソードによって心を大きく動かし、
登場人物への感情移入や取り組みへの共感や共鳴を引き起こしながら、「愛の価値」を読み手と共有できれば理想的です。
胸の奥の方から、わけもわからず、強い感情が押し寄せてくる。
それは自分自身の心と身体が、物語に反応している強烈な体験です。強烈な体験は深く記憶に刻まれます。
心が強く反応した具体的なシーンやセリフは、人それぞれ違っているかもしれません。
だとしても、ある物語に救われ、励まされた人たちにとって、その物語は特別な価値を持っているはずです。
物語から勇気をもらって、自分が生まれ変わるような新たな行動に繋げたり、未来への希望が湧き上がってきたりする。
そんなふうに勇気や希望を与えてくれた物語にも、掛け替えのない価値があるはずです。
心から好きになってもらう。継続して応援や支援をしたくなる存在になる。
そんな重要な変化を起こすには、挑戦や取り組みの価値を頭で理解してもらいながら、心も動かす、物語化の効果が小さくないということです。
東大の密着取材を物語にする前提で始めたのは、アメフト部の監督とヘッドコーチが中心となり掲げている崇高な理念への強い共鳴からでした。
東大アメフト部の取り組みの最大の目的は人材育成です。
学生たちが大学卒業後、社会や世界で、思う存分、躍動する。
そのための手段がアメフトなのです。
日本という国を良くしていくために、部活動に真剣に打ち込み、心身を鍛え抜く。
大学日本一という至難の目標を本気で掲げているのは、学生同士で高め合う最高の切磋琢磨をいつまでも追求していくためです。
マイノリティの方々の連載で取材に手間暇をかけているのは、心を動かす物語に欠かせない印象的なシーンやセリフを掘り起こすためでもあります。
完成した記事を、ご自身の「名刺代わり」として活用している方々もおられます。
感謝していただけるとそれが誇りとなり、次もまた心を込めて取り組もうと励まされます。
この連載は2022年の春に、開始から7年目を迎えました。
種を蒔く人たちと、共に未来を切り拓いていくために
言語化にも、物語化にも、魔法の方程式はありません。
弊社には弊社の歴史があり、あなたの会社にもあなた会社の歴史があります。
それぞれ事情が違っているのですから、どんな言語化も、どんな物語化も、すべて唯一無二だということです。
弊社のミッションである「独自の価値を可視化する言語化・物語化」の第一歩は、「寄り添う」ことです。
具体的には、質問と聞き取りです。
丹念な質問と、粘り強い聞き取りを、まずは愚直に積み重ねます。
問答や対話では「意を汲む」ように努めます。
意を汲むとは、大切にしている思いを最大限尊重するということです。
たとえば代替わりの時期や第二創業期を迎え、これから大きな変革を前進させていきたい。
それでも創業の精神はできるだけ大切にしたいといったご要望があれば、その思いを言語化・物語化に生かします。
言語化の燃料となり材料にもなるいわば資源は、お客様自身が持っています。
弊社は一緒に資源を掘り起こし、思考を深めていくさまざまな道具を駆使しながら、新たな価値を発掘し、価値が伝わる表現を発見していきます。
共に「見つけ出す」協働者に徹しながらです。
道が険しいようならば、どうすれば「切り拓く」ことができるのか。
当然そこまで考えながら、言語化・物語化に誠心誠意取り組みます。
弊社の存在目的は「誰ひとり取り残されない共生幸福社会の実現」です。
現時点でこのパーパスの実現が至難なのは、もちろん承知しています。
自分自身の五感を通して共生幸福社会が実現した未来の喜びを噛みしめるなど、とうてい叶わない夢なのかもしれません。
ですが、せっかく夢を持つのであれば、大きな夢のほうが、やり甲斐も大きいでしょう。
密かに温めているのは、「独自の価値を可視化する言語化・物語化」という弊社のミッションを体現していきながら、
「自分の国を良い国にしていきたい」といった根底の思いを共有できる経営者の方々とのネットワークを広げていき、
足し算ではなく掛け算で夢の世界に近づいていくという希望です。
マイノリティに光を当てる連載で出会った多くの方々や、
東大アメフト部の監督、ヘッドコーチが進めている取り組みには、大きな共通点があると感じています。
皆さん、それぞれの持ち場でせっせと種を蒔いている。
こんな未来になったらいいな、と願いながらです。
共に未来を切り拓いていく言語化・物語化を弊社にお任せいただけましたら、全身全霊でお応えいたします。
OUTLINE 企業情報
会社名: | 株式会社EDIMASS (カブシキガイシャエディマス) |
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設立: | 2021年8月12日 (2015年2月創業、2021年8月法人化) |
所在地: | 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-6 りそな九段ビル5F KSフロア |
資本金: | 100万円 |
代表者: | 代表取締役 手嶋真彦 |
事業内容: | 言語化経営支援 |
入会団体: | 東京商工会議所 |